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法人営業:B2B営業のコツとポイント

B2B営業には、B2Cとはまた違ったポイントがあります。その概要を一言で表すなら「マーケティングと営業、それぞれの視点からネットを活用する」ということになります。

自社及び自社の製品を見込み顧客に知らせ、その良さに気付いてもらい、実際に使用して顧客となっていただく。そして、顧客にとって自社製品が「なくてはならないもの」になる。そこまでたどりつくことができれば、その顧客は継続顧客となり、強いパートナーシップを結ぶことができます。その領域に至るためには、マーケティングと営業が連携しつつ、ネットを使いこなすことが肝要です。

CONTENTS

1. ――ネットマーケティングを有効活用する
2. ――ネットを入り口に効率的な営業ができる
3. ――顧客情報をもとに適時的確なアクションを
4. ――ネットを使って「人」との関係を強固にする
5. ――マーケティング部門と営業部門
6. ――マーケティングと営業の連携を高めるには?

1.ネットマーケティングを有効活用する

B2B営業は、ネットマーケティングを有効活用することが第一歩となります。

一般的にネットによる情報収集は、大企業よりも中小企業のほうが、その頻度は高いとされています。大企業では出入りの業者も多いため、さまざまな情報が入ってきますが、中小企業ではなかなかそうもいきません。そのため、ネット検索がおもな調査手段になっているのだと考えられます。

ですから売り手としても、ネットを活用するのです。ウェブサイトに自社及び自社製品の統一されたイメージを投影し、伝えるべきことが伝わるように作り込み、必要な仕掛けを施しておく。

また、伝えるだけではなく、こちらからの反応にも気を配ることが大切です。

初歩的なことではありますが、自社製品の紹介サイトに引き合いのメールが来た。あるいは資料請求が届いた。こんなとき、単にメールで資料を送るだけでは不十分です。

見込み顧客は、あなたの製品を使って自社の利益を高めたいと考えています。ですから、そのために必要な情報や知識をセットにして、「直接、ご説明に伺います」とアプローチをかけるのです。

2.ネットを入り口に効率的な営業ができる

前述の話を、「ちきゅう」の場合を例にとってお話ししましょう。

「ちきゅう」に興味を持たれる方は、このツールを使って自社の営業を改善したいと考えています。こうした方々に直接お電話でアプローチすれば、訪問率はグッと高まります。

また、実際に訪問できたならば、そこで「ちきゅう」の運用法やその際のコツ、企業規模や業種に合わせたカスタマイズのしかたなどのノウハウをご提供すれば、お客様にとって「ちきゅう」の魅力はより高まります。ご契約をいただく可能性も高くなるのです。

ここに至るまでの入り口となっているのがウェブマーケティングです。企業リストにズラリと並んだ電話番号に片っ端から電話をかけていくよりも、はるかに濃密で効率的な営業活動ができます。

B2B営業のポイントは、まずネットを活用することです。ネットマーケティングをうまく使って、ニーズを獲得することから始めましょう。

3.顧客情報をもとに適時的確なアクションを

個人の判断が購買につながるB2Cと違い、B2Bでは「決裁者の即断」で契約が決まるということはまずありません。そこに至るまでには多くの人々が検討に関わり、商談期間も長くなります。ですからまずは、顧客企業の誰に、自社の誰が、どのようなコミュニケーションをとっているのかを把握しておく必要があります。

自社側と顧客側の担当者がそれぞれ何人いるのかにもよりますが、顧客との接点が多ければ多いほど、それだけ多くの顧客情報が入ってきます。「来期にはこんな投資を予定している」「新規の営業活動を検討している」といった情報を蓄積し、顧客の新しい動きに対して提供できる、最適なソリューションを用意する。それがB2B営業の要です。

となると顧客情報、特に顧客とのコミュニケーション情報の蓄積が大きな意味を持ちます。その情報をもとに顧客の「今」の状況・状態を把握し、それに対する的確なアクションを起こすことが、商談を成功へと進めていく追い風となるのです。

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4.ネットを使って「人」との関係を強固にする

見込み顧客を商談から最終決断へと導いていく「ナーチャリング」においても、ネットは有効活用することができます。ひとつの例をお話ししましょう。

A社は、チェーンストアの本部と各支店との情報共有を効率化するコミュニケーションツールを開発しました。優れたツールなのですが、見込み顧客はそれなりの規模を持つチェーンストアに限られますから、その総数は10,000社程度です。全体のパイの大きさがこの規模なので、KPIで数字を組み立てても「毎週、新規訪問を8社」などという数字は見込めそうもありません。

そこでウェブサイトを活用しました。自社サイトの訪問者にクッキーを貼り付け、来訪する度にその行動をスコアリングしていきます。そして、スコアに合わせて最適なタイミングでこちらからコミュニケーションをとるようなしくみを作ったのです。

このしくみによって、かなりの高確率でアポイントを獲得でき、商談・契約へと導くことができました。自社製品に興味を持っている「見込み顧客」が、自社サイトを訪れたタイミングを逃さず、適切なアプローチをかけることによって「顧客」へと誘導していく。これは、ネットを活用したマーケティングであり、ネットを使って見込み顧客の担当者という「人」とのつながりを強固にしていく、ということでもあるのです。

5.マーケティング部門と営業部門

自社製品をアピールする際には、その機能や仕様はもちろんのこと、その背景にある要素も無視できません。その製品がどのような理念の下、どのような目的で作られたのか。どのような層を対象にし、何を目標としているのか。ひとくくりに「ブランド」という言葉で言い表しても良いでしょう。自社のブランド、その製品のブランドというものが確立されていれば、あらゆる場面、あらゆる段階で、それに沿ったアクションをとれば良いことになります。

B2Bの取引では、そのブランドを体現するのは顧客接点を持つ営業マンです。ですから、マーケティング部門が構築したブランド戦略を営業部門が正しく理解し、「何を理念としてどこを目指すのか」を共通認識として持っておくことが重要です。その理解が不十分だと、発信するメッセージの統一がとれず、結果としてブランドそのものが成り立たなくなってしまうのです。

ブランドを軸にして考えれば、まずマーケティング部門があり、そこから市場に対するコミュニケーション・チャネルのひとつとして営業部門がある、という組織構成がベストでしょう。ですが、一般的にはマーケティングと営業は別部門として存在しています。

ならば、「マーケティング部門と営業部門の連携をいかに高めるか」という視点を持つことです。この連携が高まれば高まるほどブランドの統一性が保たれ、顧客から見たときのブレが少なく、機会損失も避けることができます。

6.マーケティングと営業の連携を高めるには?

では、マーケティング部門と営業部門の連携をより高めるためには、どうすれば良いでしょう?これにはいろいろなやり方がありますが、中でも効果的なのは「カスタマージャーニーマップ」を作ることです。

これは、顧客の心理と行動のプロセスを図式化したもので、製品の認知から商談成立まで、あるいはさらにその先までの一連のプロセスの中で、顧客がどの位置にいて、どのような状況にあるのかをマップのように図式化したものです。

例えばあなたの会社が、自社開発した製品を売りたいと考えています。これは多くの企業にとって役立つものですから、あなたはぜひ1社でも多くこの製品を使ってほしい、買ってほしいと思っています。ですが、開発されたばかりですので、まだこの製品を知る人は市場には1人もいません。

ここから、顧客(この段階では見込み顧客ですが)の心理と行動のプロセスを追っていきます。顧客はまずB社の新製品を知り、自分にとって有用かもしれないと考えます。そこでさらに情報を集めて、その製品を知ろうとします。競合する他の製品との比較なども行うでしょう。

こうした変遷を図に落とし込んでいくと、最初のステップである「製品を認知する」から「商談成立」までのあいだに多くのフェーズがあることがわかります。そして、それぞれのフェーズで顧客を次の段階に導くためには、さまざまな手段があることもわかります。それは、ウェブ上のアプリケーションでできることであったり、人の手を使って行うことであったりします。さらには、マーケティング側が主導することであったり、営業側が引っ張っていくものであったりします。

こうした作業をマーケティングと営業とで行っていくと、「ここまではマーケが動かそう」「ここからは営業が主体で行こう」など、業務の分担が自然とできてきます。

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あなたの製品を買うか買わないかを決めるのは、あなたではなく顧客です。そして、それがどんなに優れたものでも、機能も仕様もわからずに買ってくれる人はいません。あなたの製品を認知し、詳しく内容を知り、競合製品よりも優れているとわかり、しかも自社にとって有益だと判断して初めて、顧客は契約してくれるのです。

その「契約成立」という地点まで顧客を導くには多くのルートがあり、最短距離も回り道もあります。それを明らかにし、それぞれの場面で誰が、どのような方法で顧客を導けば良いのか。それを明らかにしてくれるのがカスタマージャーニーマップです。そして、このマップに示される顧客の心理状態を中心にして組織の役割を定義していけば、マーケティング部門と営業部門の連携も高まり、カスタマーエクスペリエンスの向上を図ることにもつながっていくのです。

 

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