新人営業マンが押さえておきたい商談のコツ

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お客様との商談はセールスの基本であり、また最も重要な業務です。新人営業マンにとっては最も緊張する場面ですが、商談を上手に進めることができてこそ、営業マンも一人前というものです。お客様との接し方、効率のよい商談の進め方について、考えてみましょう。

CONTENTS

1. ――まずは数をこなして「慣れる」こと
2. ――営業同行とロープレで自分を鍛える
3. ――商談には欠かせない「質問のスキル」
4. ――訪問の前には十分な下調べを
5. ――常に相手の目線で考えること
6. ――商談はステップを意識しながら進めよう

1.まずは数をこなして「慣れる」こと

営業マンの基本業務である商談。すでに取引のある顧客であれば、いくらか気も楽ですが、まったくの新規営業先ともなると、かなり緊張することでしょう。こうした緊張感はある程度は必要ですが、あまり硬くなってしまっては、相手との会話もうまく進みません。ですから、まずは「営業」「商談」に慣れていくことです。

あまり馴染みのない相手とのコミュニケーションは、誰でも緊張するものです。しかし、それをすぐに解消する方法はありません。とにかく回数をこなすのが一番です。最初のうちは「何を話したのか、ろくろく覚えていない」というような状態であっても、何度か営業を重ねていくと、だんだん落ち着きが出てきます。

一件の営業を終えたあとで「伝えたいことは話せたかな」「あそこでこう言えば良かったかな」などと、冷静に反省することもできるようになります。

多くの作業に共通することですが、回数をこなしていくことは質の向上につながります。野球でいうところの「千本ノック」のようなものでしょう。いかにも精神論に傾いた時代遅れの理屈のように見えますが、ひたすら数を重ねることで「量が質を生む」というのは事実です。

2.営業同行とロープレで自分を鍛える

上司や先輩営業マンに同行する営業同行は、新人にとっては絶好の勉強の機会です。立ち居振る舞いや挨拶の仕方といったビジネスマナーの勉強にもなりますし、それ以上に実りとなるのが商談の進め方です。

話の糸口をどうつかむのか、どのように会話を進めていくのか。相手からのネガティブな言葉にどう対応するのか、難しい質問にどう答えるか。どうやって次につなげていくのか。このような実例を目の当たりにできるのは営業同行ならではであり、そこから学び取れることは数多くあります。

多くの企業で採用されているロールプレイングも、営業力を鍛えるためには有効な方法です。

ひとくちにロープレといっても、その内容によって「実践ロープレ」と「台本ロープレ」に分類でき、それぞれに目的や内容が異なります。

実践型のロープレは、実際の営業活動を模擬的に行うもので、複数の営業マンがそれぞれに役割分担をし、さらにその結果を参加者が評価することで問題点や改善ポイントを挙げていくというものです。

もうひとつの台本型は、自社の商品やサービスについてどのようにアピールするか、また質問や否定的な意見に対してどのように答えていくかを決めておくというものです。自社商品に関する知識や話法を共通させ、それを身につけるという意味合いが強くなります。

営業同行やロールプレイングは、自分を磨くためには大いに役立ちます。積極的に取り組んで、営業力を鍛えていきましょう。

3.商談には欠かせない「質問のスキル」

自分一人で、しかも新規の訪問先へ営業に行く。こうした場合、商談を一から始めることになります。そんなときに必要不可欠のものが「質問のスキル」です。

新人の営業マンは得てして「売り込もう」という意識が強く、そのため自社商品の良さをアピールしようと、話しすぎる傾向があります。しかし、営業はコミュニケーションです。自分だけが話すばかりでは、良い関係は成り立ちません。そのため上手な質問で相手に喋らせるというテクニックが必要になります。自分が話すのは2、相手に話してもらうのが8、くらいのバランスを目指すのです。

 

例えば、次の2つの質問を比較してみてください。

1)「現在の御社の課題は、営業部隊の拡充でしょうか」

2)「現在の御社の営業上の課題は何でしょうか」

 

この2つの質問の決定的な違いは「イエス・ノーで回答できるかどうか」です。

2)の「課題は何でしょうか?」というイエス・ノーで答えられない質問には、より多くのことを相手に喋らせるという効能があります。そして人はみずから多く語ることで、自分の感情や判断を方向づけていきます。

相手は「営業部隊を拡充して、もっと営業力を高めたいんだ」と語りながら「そうだ、営業力をもっと高めないとな」と心の中で確認するのです。そこへ「弊社の商品ならば、そのお手伝いができます」と水を向けられれば、「どれどれ?」と、より興味を惹かれることになるでしょう。

また相手が多く喋るようになったなら、話の要所で相づちを打つなどして「あなたに共感しています」というサインを送ることも大切です。自分の話をきちんと聞いてくれる人に対して、人は親近感を強めていくからです。

上手な質問で相手に語らせ、それに共感することで親近感を強める。これは商談において「良い関係」を作るためには、欠かせないスキルだといえます。

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4.訪問の前には十分な下調べを

上手な質問によって会話を組み立て、商談を進めていく。そのためには、訪問先についての下調べは欠かせない作業です。

まずはウェブサイトをひととおりチェックし、IR情報などを把握しておきましょう。採用ページがあれば、どのような人材を求めているのか知ることができますし、それによって企業の方向性を知ることもできます。

オフィシャルサイトで発信している情報のほか、ビジネスニュースに名前が挙がっていれば、そこもチェックしておきます。すでに自社との取引があるなら、これまでの履歴もつかんでおきましょう。

そしてひととおりの下調べができたら、自分なりの仮説を立ててみます。

「あの会社はいまこういう状況だから、こうすれば当面の問題を打開できるはずだ」

それを、相手にぶつけてみるのです。

あくまでも仮説ですから、外れていても一向に差し支えありません。それは営業マンから相手への提案であり、たとえそれが外れていても相手からは反応を得られます。つまり会話を進めるための材料になるのです。

5.常に相手の目線で考えること

営業マンはとかく数字ばかりに目が行きがちですが、営業の目的は商品を売り込むことではありません。商品を売ることによって、顧客が自社の課題や問題を解決し、目的を達成するためのお手伝いをすることにあります。

ほとんどの企業は、多かれ少なかれ何らかの課題や問題を抱えています。営業の仕事は、そうした企業の問題にともに向き合い、解決のためのお手伝いをすること、つまりは「顧客の役に立つこと」です。

そうした相手の目線に立って商談に臨めば、商談の場は「売り込みの場」ではなく、顧客とともに「問題の解決策を探る場」になります。同時に、あなたは相手にとって「何かを売りに来た営業マン」ではなく、「自社の問題をともに解決しようとしてくれる協力者」になるのです。

顧客とこうした関係を築くことができれば、営業マンとしては上出来でしょう。単に「商品を売る・買う」というだけでなく「社内の問題をともに解決に導いてくれるパートナー」という、より強固なポジションを得ることができるからです。

6.商談はステップを意識しながら進めよう

商談は時間軸に沿って進みますから、その時々で状況は変化します。相手が自社商品を「知る」ところから始まり、最終的に「契約」に至れば、ひとつの商談は完了です。その間の状況はさまざまに変化しますし、時に回り道をすることもあります。

最短距離でゴールに至ることができれば、それが一番でしょう。

ですから商談中は、相手からの言葉や態度に注意を向け、商談が「クローズに至るまでの道筋のどこにいるのか」ということを、常に意識しておくようにしましょう。

「そうなんですか?」「本当ですか?」など、懐疑的な言葉が出てくるのであれば「この商品は果たしてどれほど役に立つのか」を疑っているのかもしれません。また「契約期間はどうなりますか?」「いつまでなら解約できますか?」といった契約関連の話題が出てくるようなら、すでに契約を前提に考えているのかもしれません。

刻々と変化していく状況を読み取りながら、相手の立場と目線に立ち、質問をベースに会話を組み立てて、クローズへと導いていく。そんな商談ができれば理想的です。

新人にとっては、その領域はとてつもなく遠いものに見えるでしょう。しかしどんなに凄腕の営業マンでも、最初から凄腕だったわけではありません。誰にでも新人時代はあったのです。日々勉強を重ねながら、着実な成長を果たしてください。

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