データベースマーケティングの活用法 顧客情報を管理・共有し「売る」だけの営業を卒業

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顧客情報を基に、最適な製品やサービスを提供していくデータベースマーケティング。この手法を用いるには、CRMに蓄積された顧客情報が大きな強みになります。CRMを中心に、データベースを活用しつつ顧客管理を行っていくには、どうすれば良いのでしょうか?

 

CRMについて詳しく知りたい方はこちら

CRMとは? ~基本的な意味から実践的な成功事例まで~

 

CONTENTS

1. ――データベースマーケティングとは
2. ――顧客管理の延長線上にあるデータベースマーケティング
3. ――顧客を知り、課題解決をともに考える
4. ――お客様が口にした言葉こそが、お客様に響く言葉
5. ――システム化された顧客管理で接点を増やす
6. ――お客様が口にした言葉こそが、お客様に響く言葉
7. ――出入り業者ではなく、戦略的パートナーを目指す

1.データベースマーケティングとは

データベースマーケティングとは、顧客属性などの情報が蓄積されたデータベースを分析して、個々の顧客に最適なサービスを提供していくというマーケティングの手法です。

すでに情報を持っている顧客が対象になるわけですから、既存顧客をつなぎとめ、購入額を増やしていくことがおもな目的となります。

例えば、クラウドサービスやソフトウェアの体験版、各種製品の試供品を申し込んだユーザーに対して、購入を促すようなケースがそれにあたります。

いずれにせよ、マーケティングの対象は「一度以上、自社の製品やサービスと接点を持ったユーザー」ということになります。この「顧客との接点」を増やしていき、より良い関係を構築することが、データベースマーケティングの目的です。

2.顧客管理の延長線上にあるデータベースマーケティング

こうした情報の蓄積があれば、顧客をより深く知ることができます。そして、顧客の立場に立って考えることもできます。「今、直面している問題を、どうすれば解決できるか」「将来的な目標を達成するには、今、何が必要なのか」といったことを考え、そのために自社の製品やサービスを、どのように役立てることができるのかを提案することができます。

3.顧客を知り、課題解決をともに考える

マーケティングの分野でよくいわれる言葉に、「ドリルを買いに来る客が本当にほしいのは、ドリルではなく穴である」というものがあります。これは、顧客情報を深く分析し、その課題解決を助ける重要さを言い表した言葉です。

 

電動ドリルを買いに来た客に、単にドリルを売るだけでは「顧客の課題解決」にはさして貢献できません。その客が求めているのはドリルそのものではなく、何かに穴を開けることです。

 

であれば、穴を開けたいものが木材なのかコンクリートなのか金属なのか、それによってどのドリルが適しているかが違ってきます。クローゼットの奥に穴を開けたいなら軽くコンパクトなドリルが使いやすいでしょうし、直径数センチもの大きな穴を開けるなら、少々サイズは大きくても馬力のあるパワフルな物が良いでしょう。

 

長く使い続ける必要があるなら、値段は高くても耐久性のある製品が良いですし、「とりあえず使えれば良い」という程度なら、耐久性よりも安さで選んだほうがいいはずです。電動ではなく手回し式のドリルのほうが安く済みますし、もしかしたら「ドリルで穴を開ける」以外の解決法もあるかもしれません。

 

蓄積された情報を通じて顧客が何を求めているのかを知り、その問題の解決をともに考える。データベースマーケティングを活用すれば、こうしたことが可能になります。

4.お客様が口にした言葉こそが、お客様に響く言葉

データベースマーケティングが広がってきた理由のひとつに、対象となるお客様が賢くなってきた、という点が挙げられます。

 

ひと昔前ならば、製品やサービスを提供する側は、お客様を「マス(大衆)」としてとらえることができました。

「良い製品、使いやすいサービスができました。皆さん使ってください」。これでビジネスが成り立っていたのです。この時代は、製品やサービスに「お客様が合わせる」という時代だったともいえます。

 

ですが、現代ではそうはいきません。お客様は多くの情報に触れて賢くなっていますし、自社の事情や状況にベストマッチする提案を求めています。マスマーケティングによる発想や提案では、満足しないのです。

だからこそお客様に最適な提案が必要になるのですが、そこで威力を発揮するのはデータベースに蓄積された「お客様の口から出た言葉」です。

 

商談の場で、お客様はさまざまな言葉を発します。そのすべてを記録する必要はありませんが、会話の中に表れる重要なセンテンスは、CRMに記録しておくべきでしょう。それが、顧客の課題や問題を端的に表していることも少なくないからです。

 

5.システム化された顧客管理で接点を増やす

データベースマーケティングをさらに進めて、顧客との接点づくりをシステム化して管理する、という手法が近年になって広がっています。

 

例えば、商談の結果として残念ながら失注ということになったとしても、その顧客が「見込みなし」というわけではありません。競合他社と比較されて選に漏れたのかもしれませんし、提案が十分でなかったから失注したのかもしれません。あるいはコストの問題であったり、そもそも「時期尚早」という判断であったりしたのかもしれません。

 

いずれにしても、条件次第では受注できる可能性は残っているのです。今回は失注したからといって、その顧客とのコミュニケーションを停止してしまうのは非常にもったいないことです。

 

そこで、こうした失注した顧客に対しても、新製品のリリースやサービスのバージョンアップの度に自動的にメールを送り、メール内に記されたウェブサイトの閲覧履歴を分析する、という手法が普及してきました。さらに、「料金ページを閲覧すると担当営業メンバーにアラートが飛ぶ」というしくみもあります。

 

「以前、提案を受けたときにはボツにしたけれど、このサービスでこのコストなら検討したいな」と考えているところに、間髪を入れずに営業をかけることができるのです。

このように、顧客の行動情報すべてを有効に活用し、接点をさらに増やしていくのです。

6.「売る」から「顧客の課題を解決する」へのシフト

データベースマーケティングが導く結果は、自社の製品やサービスを「買っていただく」「使っていただく」ことではありません。自社の製品やサービスを使っていただくことで、「顧客の課題を解決すること」がゴールです。

 

営業メンバーは、得てして「売る」という視点で業務をとらえてしまいがちですが、自分が売ったものに対してお客様が満足しなければ、それは自社に対するマイナス評価になってしまいます。

お客様が満足できないものを売ったために、売上は上がったけれども、自社と自社製品に対する評価は下がってしまった、ということになります。このお客様は二度と、自社製品を買ってはくれないでしょう。

 

一方で、顧客の立場に立ち、「顧客の課題を解決するのだ」という視点で考えたらどうでしょうか?顧客の課題を理解し、それを解決する手段として自社の製品やサービスを提案するのです。

これなら、自社は売上が上がりますし、顧客は懸案の課題を解決することができます。まさに、Win-Winの関係を築くことができるのです。こうした関係を築くことができるのがデータベースマーケティングであり、そのデータの根源となるCRMそのものなのです。

7.出入り業者ではなく、戦略的パートナーを目指す

蓄積されたデータに基づき、顧客と同じ地平に立って課題の解決を図る。こうしたスタンスを取ることができれば、あなたの会社は顧客にとって単なる出入り業者ではなく、戦略的パートナーとなります。

 

業者とパートナー。この2つのあいだには、とても大きな隔たりがあります。

 

「業者」は単に製品やサービスを売り、対価を求めるだけの存在です。ですが、「パートナー」は違います。

業者と同様に製品やサービスを売り物にしていますが、それを使ってどのように問題を解決するか、そこまでの相談ができる相手です。顧客と同じ側に立つのがパートナーであり、顧客がビジネスを行う上で欠くことのできない存在です。

 

あなたの会社が顧客にとって単なる出入り業者なのか、それとも戦略的パートナーといえる存在なのか。それを左右するのは、きめ細かな顧客管理とそれに基づくアクションです。そして、こうしたアクションの根拠となるものこそ、CRMに蓄積された多種多様な顧客情報なのです。

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