2023.01.19
CRMツールとは?
基本的な機能やおすすめの製品を解説
多くの企業で導入されているCRMについて解説します。消費者の購買行動の変化にともない、顧客との関係性強化が重視されるようになりました。しかし、顧客の数が増えるほど、顧客データの管理が煩雑になりやすいのが課題です。この悩みにフォーカスしたCRMが開発され、現在は一般的に普及しています。こちらでは、CRMツールの概要やおすすめの製品を解説していきます。
CRMツールの基礎知識
まずは、CRMツールの基本的な知識について把握しておきましょう。以下では、CRMツールの概要、一般的な機能、今日のようにCRMツールが注目されるようになった背景について解説します。
CRMツールとは
CRMとは「Customer Relationship Management」の略であり、顧客関係管理を意味します。顧客との関係を管理し、顧客満足度を上げていくための取り組みです。
CRMツールとは、顧客関係管理をサポートするツールを指します。
CRMツールの導入によって、多くの情報を効率的に管理できるようになります。メール配信などの施策を自動で行うことも可能です。
CRMツールは現在のマーケティングでは欠かすことができないツールです。ビジネスシーンではこのほかにも、「SFA(Sales Force Automation)ツール」や「MA(Marketing Automation)」ツールなどが利用されています。SFAツールは、営業活動を支援するツールです。MAツールは、マーケティングを自動化するツールであり、マーケティング活動において活用されます。
SFAとCRMの機能の中には重複しているものもありますが、CRMは主に既存顧客との関係維持のフェーズをカバーするのに対して、SFAは主に商談から顧客化までのフェーズをカバーします。そのため、MAでリードを育成し、SFAで顧客を獲得し、CRMで関係性を強化するといった役割分担をしている企業も少なくありません。
CRMツールの機能
CRMツールには、既存顧客との関係性を強化する多彩な機能が搭載されています。ここでは、CRMツールに搭載されている代表的な機能を紹介します。
1.顧客情報管理
CRMツール上で、さまざまな顧客情報を管理できます。以下のような情報が代表例です。
- ・顧客の名称
- ・顧客のメールアドレス
- ・顧客の会社名
- ・顧客の居住エリア
- ・顧客の属性
- ・顧客との対応履歴
- ・顧客のWeb上での行動履歴
- ・顧客の購入履歴
2.メール配信機能
CRM上にメールアドレスが登録されている顧客に対して、メールマーケティングを実施できます。膨大な数の顧客に対して、一括でメールを配信可能です。顧客の属性に応じて、配信するメールの内容を変えることもできます。
配信設定も任意に調整可能です。以下のようなメールの施策を実施できます。
- ・メールマガジン
- ・ステップメール
- ・ターゲティングメール
- ・リターゲティングメール
- ・休眠発掘メール
3.外部サービス連携
CRMの製品によっては、外部サービスと連携させることも可能です。例として、外部のメールアカウントやカレンダーツールのほか、SFAとの連携が挙げられます。自社ですでに運用しているシステムがある場合は、外部サービスとの連携に対応しているCRMを選ぶと導入がスムーズになるでしょう。
4.問い合わせ管理機能
CRMツールでは、複数の窓口に寄せられる問い合わせを一括で管理できます。具体的には、メールや問い合わせフォームからの相談内容を自動で登録しておくことが可能です。
また、類似した相談への回答や、回答のテンプレートを記録しておくこともできます。顧客から問い合わせがあった際は、CRMで速やかに資料を引き出すことで、スムーズに回答できるようになるでしょう。
5.営業進捗管理機能
見込み客とのコミュニケーションが開始されてから、案件が成約するまでの進捗をCRM上で管理できます。営業マネージャーは、効率的に各営業担当の状況を確認可能です。急な担当変更があった際も、それまでの対応をスムーズに引き継げるようになります。情報共有により営業の属人化を防ぐことにもつながります。
6.ファイル共有機能
顧客情報に関連しているファイルをCRM上で管理し、ユーザー間で共有することができます。部署をまたいで情報共有するような使い方も可能です。CRM上のみでファイルを管理することにより、データの紛失や破損といったヒューマンエラーを防ぎ、社内の情報漏えいリスクを下げることにもつながります。
7.分析機能
CRMに登録されている情報から、顧客の購買行動を分析することができます。分析結果から、上記のメールマーケティングで訴求すべき内容を割り出すことも可能です。現場の経験や主観のみに頼らない、データに基づく効果的なマーケティングを実現できます。
8.検索機能
条件を任意に指定し、該当する顧客情報を検索することができます。顧客情報の利活用を大幅に効率化する機能です。ツールによっては、検索結果をCSVなどで出力することもできます。他のツールで顧客情報を使いたい場合に便利な機能です。
CRMツールが重視される背景
CRMツールは、以下のような背景から重要視されるようになってきています。ぜひビジネスへの導入をご検討ください。
1.リピート対策
現状の日本国内は、人口減少や少子高齢化といった問題に直面しています。政府は対策を急いでいますが、企業にとっては市場規模の拡大が期待できる状況ではありません。マーケティングの観点から、新規顧客の獲得は既存顧客の維持と比較して大きなコストと労力がかかるといわれていますが、近年はその傾向がより顕著になっています。
そんな中で重要視されるようになったのが、既存顧客を少しでも長く維持することです。多くの企業が、顧客とのコミュニケーションを強化し、購入をリピートしてもらうマーケティング施策へとシフトしてきています。そのためには、CRMツールによる効率的な顧客管理が不可欠です。
2.顧客の購買行動の変化
インターネットの普及により、多くの顧客は購買を決める前に、自分で商品に関する情報を調べるようになりました。たとえ企業からアプローチをかけたとしても、検討の段階ですでに購入する商材がほとんど決まっているケースも少なくありません。
このことから、あらかじめ顧客と接点を持ち、関係性を強化しておくことで選択肢のひとつとして加えてもらうことが重要視されています。顧客と接点を持つための媒体は、主にWebです。CRMツールを用いると、Web上でスピーディーに顧客と接点を持つことができます。
3.根拠に基づいた営業活動の必要性
営業活動は、営業担当による成果の差が大きく、平準化が難しい業務と認識されていました。また、顧客と担当の相性による影響も大きく、再現性が低いことも問題視されています。
近年は労働力不足の影響から、限られたリソースで確かな成果を出すことが求められています。CRMツールを利用すると、営業のノウハウがデータとして蓄積され、担当や顧客の性質にかかわらず、根拠に基づいた営業活動を実施可能です。経験や勘のみに頼るのではなく、データを活用した営業活動が求められるようになった背景から、CRMツールが求められています。
CRMツールがもたらすメリット
CRMツールの導入によって、以下のようなメリットがもたらされます。単なる業務効率化にとどまらず、データ活用がどのような成果につながるのか、ぜひ確認してみてください。
>>GENIEE SFA/CRMについて詳しくはこちら
1.顧客情報の一元管理を実現できる
CRMを導入すると数多くの
顧客情報を一箇所にまとめられるという点は、大きなメリットです。それまで、各営業担当者が所持していた情報が、担当者以外も確認できる場所に集約されます。紙資料の情報をCRMツールにすべて移動し、ペーパーレス化を実現することも可能です。営業活動では情報が散在していることから有効活用できていないケースも多いため、情報を一元管理できる点は、特筆すべきメリットといえます。
2.部門間をまたいだ顧客情報の共通プラットフォームとして利用できる
複数の部署間でCRMツールを利用して情報共有を行うことも可能です。ユーザーによって入力された情報は、リアルタイムでツール上に反映されます。つまり、ユーザーが入力作業を行う限りでは、CRMツールを利用している
全員が最新の情報を把握できるのです。
営業やマーケティング、顧客対応では、迅速な対応が求められるケースが少なくありません。客先の訪問中、マネージャーが営業担当に対して適切な指示を出せるかどうかが成約率に大きく関わります。問い合わせ窓口に相談があった場合、その顧客との対応履歴をすぐに確認することが重要です。
こうしたスピーディーな対応は、CRMツールによるリアルタイム性によって実現できます。メールやチャット、電話による連絡では、タイムラグが生じてしまうことも少なくないでしょう。リアルタイムの情報共有ができるのは、CRMツール導入による大きなメリットといえます。
3.戦略的に営業活動が実施できる
自社の顧客情報が可視化されれば、経営層がより大きな視点で顧客と自社との関係を把握できるようになります。
既存顧客の現状を的確に把握し、経営戦略を立案するサポートにつながるのもCRM導入のメリットです。
たとえば、問い合わせや購買が増えている顧客の層などを可視化することも可能です。一目で顧客の行動がわかれば、営業戦略を素早く立てられるようになります。最適なタイミングを逃さずにアプローチを行い、機会損失を最小限に抑えることが可能です。
4.顧客満足度が向上する
顧客情報の適切な管理により、
顧客対応の品質が向上します。たとえば顧客がカスタマーセンターに相談した際、それまでの購買履歴や相談履歴が共有されていれば、「この会社は自分のことをよくわかっている」という印象を抱くでしょう。相談に対して、顧客の状況に寄り添った対応や提案ができれば、顧客満足度の向上につながります。結果的にリピート購入につなげることも可能です。
5.営業活動が効率化する
それまで営業部門の業務で複数のツールを用いていた場合は、
CRMツールに業務を集中させることで効率化が期待できます。業務ツールは利便性が高いものの、多数のツールが混在すると却って利便性が低下したり、現場の混乱を招いたりするおそれがあるため注意が必要です。
また、多くのCRMツールは、
モバイル端末でも利用可能です。そのため、営業担当が訪問営業で外出している場合も利用できます。訪問営業に伺った帰りの電車で、進捗を入力することも可能です。日報をモバイルアプリ上で作成し、提出することもできます。報告や情報伝達ために、わざわざオフィスに足を運ぶ必要はありません。営業担当の直行直帰を実現できます。
6.PDCAサイクルを回せるようになる
CRMで行った顧客情報の分析結果は、マーケティング施策の策定に役立てられます。実施した
施策の結果をCRMツール上に記録しておくことも可能です。長期的な視点でマーケティング施策を実施し、効果測定を行う場合にも適しています。
このように記録に残すことで、PDCAサイクルを効率よく回すことができます。顧客との関係性に着目したマーケティング施策は、短期間で効果が期待できるとは限りません。CRM上で実施した施策の効果測定を行い、次の施策に役立てながら改善していくことが重要です。
CRMツールの7つの比較ポイント
現在は多数のCRMツールが展開されています。そのため、各ツールを比較し、自社に適切な製品を選ぶことが重要です。以下では、CRMツールを比較する際に意識しておきたい7つのポイントについて解説します。
1.機能
搭載されている機能は、CRMツールを選ぶうえでの代表的なポイントです。営業活動の効率化も実現したいのであれば、SFAの機能も搭載したCRMツールが好ましいでしょう。訪問営業が多いのであれば、モバイル対応したCRMツールが理想的です。また、施策で確実に顧客のエンゲージメントを高めていきたい場合は、分析機能の精度が求められます。
自社に導入するCRMに求められる機能は、導入の目的によって変わります。そのため、まずはCRMの導入によって何を実現したいのか、明確にすることが重要です。予算の範囲で充実した機能を搭載したCRMが見つかるとは限らないため、優先順位についても決めておきましょう。
また、一般的に多機能なCRMほど導入コスト・運用コストが高くなります。使わない機能が搭載されたCRMを導入すると、現場で持て余してしまうだけではなく、コスト面の無駄も生じてしまうでしょう。このことから、
必要な機能が過不足なく搭載されたCRMを導入することが重要です。
2.価格
現在はCRMツールの導入コスト・運用コストが下がり、導入のハードルが下がってきています。しかし、少しでも自社の負担を減らすためには、価格に注目して各ツールを厳選することが大切です。特に、
搭載機能と価格のバランスに注目する必要があります。
多くのCRMツールは、毎月の料金を支払う月額課金方式で提供されています。また、導入の際に初期コストの支払いが求められる場合があります。比較の際は必ずサービス料金体系をチェックし、それぞれが妥当な価格の範囲であるかを確認してください。
また、サービスによってはオプションの追加やメンテナンスなどで追加の費用が発生する場合があります。これらも含め、トータルのコストで各サービスを比較検討しましょう。
3.ユーザビリティ
実際にCRMツールを使う社員の立場になり、使いやすい製品を選びましょう。アイコンのわかりやすさ、画面の遷移速度などにも注目してください。時間と手間のかかる社員教育や研修を実施しなくても利用できるような、
直感的な操作が可能なツールを選ぶのが理想的です。
また、言語設定の関係から国産のCRMツールは日本の企業にとって使いやすく設計されています。そのため、基本的には国産のCRMツールを選ぶのがおすすめです。
ユーザビリティが低いCRMツールを導入すると、作業効率が低下してしまいます。導入後に自社に定着しなければ、CRMを導入したこと自体が無駄になってしまうかもしれません。一般的なCRMツールが自社にとって使いやすいとは限らないため、必ず使用感を確かめてから導入を決めてください。
4.運用開始までの期間
問い合わせをしてから運用開始までの期間はベンダーによって異なります。想定しているタイミングよりも運用開始が遅れてしまった場合は、機会損失につながるかもしれません。そのため、
運用開始までにどの程度の期間を要するのか把握したうえでCRMツールを選ぶことも重要です。
一般的にクラウド型のCRMツールは、オンプレミス型と比較して短い期間で導入できます。問い合わせ後、1~3カ月で導入できるものが主流です。
一方、オンプレミス型の場合は運用開始までに長い期間を要します。契約からは短くても半年程度かかり、なかには1年程度かかってしまうケースも少なくありません。これは、システム構築のためにハードウェアの導入や物理的な工事が必要なためです。
そのため、早くCRMツールの運用を開始したい場合は、クラウド型の製品を優先的に検討しましょう。現在は、オンプレミス型と比較してクラウド型が主流になってきています。
5.導入準備の負担
CRMツールを導入する際には、社内でも準備が必要です。すでに自社で保有している顧客情報がある場合は、CRMツールに取り込めるフォーマットに変換しなければなりません。また、ツールの仕様によっては業務プロセス自体の変更を迫られることもあるでしょう。
スムーズにCRMツールの運用を開始するためには、
導入準備の負担が少ない製品を選ぶことが大切です。自社のオペレーションを変更する必要があるか、情報をどのように取り込むか、といった点に注目しましょう。
また、ベンダーによっては導入準備を支援するコンサルティングサービスを実施している場合があります。CRMの活用に関して、第三者の立場からアドバイスを受けられるため、積極的な利用をおすすめします。
6.サポート体制
CRMの導入後は、現場がシステムの運用に慣れるために一定の時間がかかります。しかし、いつまでも運用に手間取り、業務が停滞してしまっては本末転倒です。導入したCRMが自社に定着できなければ、最終的に運用が形骸化してしまうといった失敗も考えられます。
運用後のサポートが充実しているサービスであれば、
操作やトラブルに関して相談できるため安心です。運用面で不安がある場合は、コンサルティングなどのサービスがある製品を優先的に検討してください。将来、システム運用の担当者を自社で抱え、内製化したい場合も、ノウハウを蓄積するためにベンダーのサポートを利用するといいでしょう。
7.無料トライアル
上記の通り、
CRMツールは可能な限り使用感を確かめたうえで導入を判断するのが望ましいといえます。多くのCRMツールでは、導入を検討するための無料トライアルサービスが提供されています。最終的に候補のツールを比較するうえでも、無料トライアルを活用するようおすすめします。
無料トライアルは使える期間や使える機能などが制限されていますが、運用開始後を具体的にイメージするのに役立ちます。自社の課題をCRMツールで解決できるか判断するためにも重要なプロセスです。
その際は、実際にCRMツールを運用することになる現場の担当者に無料トライアルを利用してもらい、フィードバックを得ることが重要です。複数部署で運用することを予定している場合は、各部署にお試しで利用してもらいながら、社内の業務連携に関する意見を募りましょう。
CRM運用を成功へ導くコツ
CRMツールには多くのメリットが期待できますが、場合によっては導入に失敗してしまうケースも存在します。CRMツールの運用を成功させるためには、以下のようなポイントを意識しましょう。
>>GENIEE SFA/CRMについて詳しくはこちら
1.導入準備を徹底する
CRMの導入を成功させるためには、
導入準備を入念に行うことが大切です。ツールの導入によって業務がどのように変化するのかあらかじめ把握しておき、必要に応じてプロセスを変更しましょう。顧客情報をすぐに入力できるように、社内に散らばっている資料をまとめておくことも大切です。無料トライアルなどで得られた知見を、可能な限り共有しておくことも求められます。
導入直後は運用に慣れるまでに時間がかかり、少なからず通常業務が停滞することは避けられません。しかし、その後もツールの運用のために時間がかかると、機会損失が起きてしまうことも考えられます。社員にツールへの苦手意識を根付かせないためにも、導入準備を徹底して、速やかに運用を軌道に乗せましょう。
2.効果測定と改善を繰り返す
多くのマーケティング施策は、速やかに効果が出るわけではありません。何度も効果測定と改善を繰り返しながら、少しずつ着実に成果を出していくことが求められます。即効性を期待しすぎず、
中長期的な目線で取り組んでいくことが重要です。
CRMツールに関しても、導入してすぐに明確な効果は期待できないかもしれません。そもそも顧客との関係性を構築していくためには、長い時間がかかります。CRMツールを単なる顧客情報登録用のデータベースとして認識するのではなく、分析機能を駆使して施策の実施と改善を繰り返していきましょう。
3.ベンダーとの連携を強める
CRMツールを運用していると、自社だけでは解決できない問題に遭遇することも少なくありません。こうした事態に備えてベンダーに相談できるように関係性を構築しておくと、速やかに問題を解決しやすくなります。そのためにも、ベンダーとの連携を強めておくことが重要です。運用上で気づいた点などがあればベンダーへ細かく共有し、必要に応じてアドバイスをもらいましょう。また、複数のベンダーを比較する際に、
積極的にサポートしてくれるベンダーを選ぶことも大切です。
4.迅速な情報入力を心がける
CRMツールの魅力のひとつがリアルタイム性です。入力した情報は、すぐにシステム上に反映され、社内で利用している全ユーザーに共有されます。しかし、この特徴はユーザーが最新の情報を入力してこそ生かされます。現場での入力が遅れたり、入力が漏れたりすると、CRMの強みが損なわれてしまうでしょう。
そのため、
CRMツールを利用している組織全体で、情報入力を速やかにする意識を持つことが重要です。社員には、営業や顧客対応の状況に変化があり次第、すぐに情報を入力してもらうように周知しましょう。特にモバイル対応のCRMツールを導入した場合は、訪問営業が終わり次第すぐに情報を入力してもらうように伝えることがポイントです。
5.顧客とのコミュニケーションを重視する
前提として、CRMは顧客とコミュニケーションを充実させていくためのツールであることをしっかりと認識しましょう。導入によって業務効率が向上するメリットもありますが、
自社からコミュニケーションをとるためのアプローチを積極的に行わなければ、明確な導入効果は期待できません。顧客とのコミュニケーションを重視し、どのように顧客との接点を作っていきたいのか考えましょう。
【関連記事】CRM導入の成功事例10選!実施した施策や得られた効果を紹介
CRM導入の注意点
CRMツールの運用には、以下のような注意点があります。運用時に生じやすいデメリットをカバーするためにも、注意すべきポイントをしっかりと押さえておきましょう。
1.すぐに効果は出ない
CRMを導入したとしても、すぐに効果が出るケースはまれだと考えられます。導入直後は、それまで自社が保有していた顧客情報しか登録がありません。さらに詳細な分析を行うためには、より多くのデータが必要です。長期的にCRMツールを運用しながら、十分なデータを蓄積していく必要があります。そのため、導入直後は費用対効果が低く感じるかもしれません。特に、高額なツールはランニングコストの負担が大きくなるため、効果が出るまでの期間についても考慮しておきましょう。
2.手間とコストがかかる
多くのCRMツールは有料での利用となるため、導入によりコストが発生する点については許容しなければなりません。また、現場ではツールの操作に慣れてもらう必要があるため、営業やマーケティングの担当者は、業務で少なからずストレスを感じることになります。こうした手間とコストに関して、導入時に経営層や社員から賛成を得るのに苦労するかもしれません。担当者はCRMツールによる中長期的なメリットを十分に理解し、社内へ周知していくことが大切です。
3.正確なデータ入力を求められる
CRMツールの分析機能の精度を高めるには、日々の業務で入力するデータをできるだけ正確に保つ必要があります。1部門のみでツールを運用するケースでは、所属するスタッフへ情報入力のルールを徹底するだけで、問題なく運用できるでしょう。一方で、多数の部門でCRMを利用するケースでは、情報入力のルールが行き届かずに、正確な分析結果を得にくくなるおそれがあります。CRMの運用に携わる全員がルールを守って運用できるよう、指導を行いましょう。
おすすめのCRMツール10選
最後に、多くの企業で利用されているおすすめのCRMツールをご紹介します。
1. GENIEE SFA/CRM
「
GENIEE SFA/CRM」は、国産のセールス&マーケティングツールとして高い評価を獲得しているツールです。データの蓄積・運用をストレスなく行えるように設計されています。はじめてツールを利用する人が使いやすい点も魅力です。
初期費用 |
初期費用なし |
月額料金 |
スタンダード:3,480円/1ユーザープロ:5,480円/1ユーザー
エンタープライズ:9,800円/1ユーザー |
定着率 |
99% |
無料トライアル |
あり・14日間無料 |
サービスURL |
https://chikyu.net/ |
2. Salesforce Cloud(セールスフォース)
「Selasforce Cloud」は、世界的に大きなシェアを獲得している米国・サンフランシスコ発のツールです。搭載機能の多さが特徴であり、CRMの機能も内包しています。
3. eセールスマネージャー
「eセールスマネージャー」は、「利用しやすいこと」を意識して設計された国産のCRM/SFAです。導入後の手厚いサポートサービスも評価されています。
初期費用 |
問い合わせ |
月額料金 |
スケジュールシェア3,000円/1ユーザー
ナレッジシェア:6,000円/1ユーザー
スタンダード:11,000円/1ユーザー |
定着率 |
利用継続率95% |
無料トライアル |
なし
※無料デモ体験あり |
サービスURL |
https://www.e-sales.jp/ |
4. Zoho CRM(ゾーホー)
「Zoho CRM」は、顧客との接触から成約までを包括的にサポートするツールです。高いユーザビリティにより、日常的な業務の効率化を実現します。
初期費用 |
無料 |
月額料金 |
スタンダード:1,680円(税抜)/1ユーザー
プロフェッショナル:2,760円(税抜)/1ユーザー
エンタープライズ:4,800円(税抜)/1ユーザー
アルティメット:6,240円(税抜)/1ユーザー |
定着率 |
― |
無料トライアル |
あり・15日間エンタープライズプラン無料
※無料アカウント作成が必要 |
サービスURL |
https://www.zoho.com/jp/crm/index1.html |
5. Kintone(キントーン)
「Kintone」は、サイボウズ株式会社が開発・提供している国産のCRMです。リテラシーが低い人でも利用しやすい設計になっています。ユーザーが人気に機能を組み替えることも可能です。
6. Hub spot CRM
「Hub spot CRM」は、インバウンドマーケティングでの利用が想定されたツールです。基本は無料で提供されており、有料プランに変えることでSFA・MAの機能を追加できます。
初期費用 |
― |
月額料金 |
Starter:5,400円
Professional:96,000円
Enterprise:384,000円 |
定着率 |
― |
無料トライアル |
あり |
サービスURL |
https://www.hubspot.jp/ |
7. Freshsales
「Freshsales」は、AIによる分析機能が搭載されたツールです。AIにより顧客のスコアリングを効率的に行います。自社のWebサイトにアクセスした顧客の情報を自動的に取り込むことも可能です。
8. b→dash(ビーダッシュ)
「b→dash」に任意のマーケティング機能を組み合わせて利用できるノーコードのツールです。16の機能が最初から搭載されているほか、さまざまな業界を想定したテンプレートも用意されています。
9. Sansan(サンサン)
「Sansan」は、名詞をスキャンした顧客情報を管理できるツールです。クラウドで提供されているため、インターネット環境があればどこでも利用できます。企業全体での情報共有に便利です。モバイル端末での利用にも対応しています。
10.Microsoft Dynamics 365 Sales Sales
「Microsoft Dynamics 365 Sales Sales」は、Microsoftが提供しているツールです。AIの導入により、マーケティングのサポートを高次元で実現します。同社が提供する「Microsoft Teams」との連携も可能です。
まとめ
顧客獲得・営業活動に欠かせないCRMについて解説しました。多くの企業は、顧客との関係性強化にシフトすることを迫られています。しかし、専用のツールに頼らずに顧客とのコミュニケーションを充実させるのは、工数や確実性などの問題から難しいと考えられています。顧客に何度もリピートしてもらうために、強固な関係性を築いていくには、ご紹介したCRMツールを利用してきめ細かな顧客対応を行いましょう。
>>GENIEE SFA/CRMについて詳しくはこちら