セールスフォースの活用方法は?基本的な使い方や活用事例を詳しく解説
SFAやCRMツールを導入するために製品のリサーチを進めると、『Salesforce(セールスフォース)』を目にすることもあるのではないでしょうか?セールスフォースは、クラウドベースのSFAやCRMツールを提供する企業です。
有名な製品が多いものの、具体的な活用方法を知らないケースもよく聞かれます。セールスフォース製品の導入を検討しているなら、活用方法や事例を事前に知っていたほうが導入後もスムーズに使えるでしょう。
本記事では、セールスフォース製品の基本的な使い方や活用事例を詳しく解説します。この機会にセールスフォースへの理解を深め、自社に合う製品かどうかの検討にお役立てください。
Salesforce(セールスフォース)は、クラウドベースのSFA(営業支援システム)やCRM(顧客管理システム)を提供するアメリカの企業です。日本国内で扱うセールスフォース製品は、株式会社セールス・フォースジャパンが提供しています。
セールスフォースの全製品には予測・生成AIの『Einstein』が組み込まれており、使用者の生産性向上とお客様に寄り添った顧客体験を実現しているのが特徴です。以下の表にセールスフォースの代表的な製品をまとめているので見てみましょう。
製品名 | 内容 | 主な機能 |
Sales Cloud | SFA/CRMツール営業担当の活動を自動化して生産性を上げる | 商談管理顧客管理活動管理ダッシュボードAI |
Marketing Cloud | マーケティングオートメーション(MA)ツール見込み客の情報を集約して、コンテンツ制作やキャンペーンの戦略に活用できる | セグメンテーションコンテンツ管理キャンペーン管理パーソナライゼーションAI |
Service Cloud | カスタマーサポートのプラットフォーム電話やメールなどのお問い合わせを1箇所に集客して、効率良く対応ができる | ケース管理ナレッジ管理フィールドサービス管理オムニチャネルルーティングSlackとの統合AI |
これら3つのツールを組み合わせて活用すると、マーケティングから営業、アフターサポートまで一貫した顧客対応が可能になります。
Salesforce(セールスフォース)は、マーケティングや営業支援・顧客管理、カスタマーサービスなどを効率化できる製品を提供しています。なかでもSFAを兼ね備えたCRMツール『Sales Cloud』が人気で、活用により以下のような営業活動の効率化を図れます。
Sales Cloudにも予測・生成AIの『Einstein』が組み込まれており、CRMに蓄積されたデータを読み取って、各顧客に沿ったメールを作成できます。ほかにも、AIが優先すべき商談を選出したり、売上を予測したりする点も大きな特徴です。
>>セールスフォースでは何ができる? 何がすごいかメリット・デメリットから解説
ここでは、Salesforce(セールスフォース)の代表製品、『Sales Cloud』の基本的な活用方法を紹介します。
それぞれの活用方法を見てみましょう。
Sales Cloudの導入が決まったら、まず初期設定を行います。初期設定が終わったら、「取引先」のオブジェクト(=データを管理する箱)で取引先の情報を登録しましょう。
取引先の情報は、主に以下の内容を入力します。
ほかにも、住所を入力すると自動で地図(Googleマップ)が表示されるため、会社の位置を簡単に把握できます。
取引先の情報の入力が終わったら、「取引先責任者」のオブジェクトに担当者を入力しましょう。担当者だけでなく、意思決定者も入力しておくと、誰に注力して営業を進めれば良いかがわかります。
商談が発生したら「商談」のオブジェクトに商談内容を入力して、進捗を管理します。「商談」に入力できる内容は、以下のとおりです。
商談管理の大きな特徴は、フェーズの管理ができる点です。案件が「どのフェーズにあるのか」を、セールスパスという機能で確認できます。さらに、各フェーズで重要なポイントが「成功ガイダンス」に表示されるため、ポイントを押さえながら商談を効率良く進めることも可能です。
「活動」オブジェクトでは、電話やメール・訪問などの業務記録を管理できます。管理できるデータは「行動」と「ToDo」の2種類です。
行動 | ToDo | |
管理内容 | 特定の日程で行うスケジュール | ・日々のタスク・アクション |
例 | 2025/4/1、10:00〜12:00、A社を訪問 | ・〇〇様へメール・〇日までに資料送付 |
「行動」に入力したスケジュールは、期日が過ぎると自動で活動記録として残されます。取引先と活動記録を紐づければ、取引先ごとの活動量の違いを把握できるため、営業活動の改善につなげられます。
Sales Cloudの「リード管理」を活用すると、顧客になる可能性が高いリードから重点的に取り組むことが可能です。優先すべきリードを洗い出して育成(ナーチャリング)できるため、効率良く自社製品やサービスに興味を持ってもらえます。
また、リード管理のキャンペーン機能には「見込み客がこれまでに、どのようなイベントに参加してきたのか」の入力も可能です。見込み客が営業に関するイベントに参加していたら、営業に関する資料を提供するといったように、リードが最も興味を持つ提案ができます。
リードナーチャリングは、リードの購買意欲を育成し、商談や受注につなげる重要なマーケティング活動です。
No.67「リードナーチャリング 意味」
Salesforce(セールスフォース)の製品を効果的に活用するために、以下のコツを押さえておきましょう。
それぞれ解説します。
セールスフォースの製品は独自の構造や用語があるため、導入する前に理解しましょう。たとえば、Sales Cloudであれば「名刺情報、案件情報、契約実績、訪問履歴、問い合わせなど、顧客に関連するさまざまな情報をひとつの画面で確認できる製品」であると理解します。
また、セールスフォースの製品には「オブジェクト」のような専門用語も使われています。オブジェクトは簡単に言うと「データを蓄積するための箱」のことで、「リード」「取引先」「取引責任者」などの管理が可能です。
基本構造や用語を理解することで製品理解が進み、「自社に必要な機能が備わっているか」「使いこなせるか」などの確認にもつながります。
セールスフォースの製品を導入する前には、活用のゴールを明確にしましょう。活用のゴールが明確でないと、以下のようなことが起こり得ます。
このようなリスクが起こるのは、セールスフォース製品が多くの機能を兼ね備えているためです。活用のゴールが曖昧なままだと、機能を十分に使いこなせず「なんのために導入したのか」が不明確になってしまいます。
セールスフォースの製品を使って「何を実現したいのか」の具体的な指標(KPI)を設定することも大切です。KPIを設定する際は、戦略・行動・異常値の3つの要素から考えてみましょう。
要素 | 考える内容例 | 設定例 |
戦略 | 売上を上げるための行動の軸 | チーム全体の目標として、既存顧客から新規商談を30件作る |
行動 | 戦略達成に必要な日々のアクション | 営業担当が毎日2件、顧客を訪問する |
異常値 | 未達成になる要因 | 商談日数が4ヶ月以上かかっている決裁権を持つ人にアポを取れていない |
セールスフォースは、設定したKPIの達成度をダッシュボードのグラフで可視化できるため、案件に関わるすべての人が進捗を把握できます。部門全体で現状を把握し、PDCAを回しながら営業活動を効率よく進めることが可能です。
ここでは、Salesforce(セールスフォース)製品の活用事例を3つ紹介します。
企業の活用事例を参考に、セールスフォース製品を使う際のイメージを膨らませてみましょう。
全国的にも有名なある焼酎メーカーは、「卸店・小売店を通じた量販店への販売」と「飲食店への直接販売」の2つを商流としています。営業活動としては日々の活動報告に加え、卸店・小売店のニーズの把握や販促企画提案を行わなければなりません。
個々の営業活動は日報ツールで管理していましたが、販促企画の承認は別ツールを用いていたため、情報が散らばるのが課題でした。そこで『Sales Cloud』を導入し、課題解決を行っています。
Sales Cloud導入から3ヶ月後の自社アンケートでは「営業活動の生産性が向上した」と感じた層が2%から14%へと増えています。
導入製品 | Sales Cloud |
抱えていた課題 | 複数のツール管理によって情報が分断される担当者軸のデータ構造により、顧客軸での情報管理が難しい |
製品導入後 | 日報や商談・販促企画の情報をひとつにまとめて、営業部内で共有できるデータに基づいた営業活動の実施が可能になった |
とある世界的な化学メーカーは、海外進出を果たしていたためタイムリーに情報共有ができず、営業活動の可視化を課題に感じていました。そこで『Sales Cloud』と『Community Cloud』を導入して、課題解決を行っています。
製品の導入により、顧客の課題や商談の状況を素早く把握できるようになりました。SFAのレポートを見れば簡単に営業活動の現状を把握できるため、会議時間の短縮にもつながっています。
導入製品 | Sales CloudCommunity Cloud |
抱えていた課題 | アジアに進出して営業フィールドが広がったことで、タイムリーに情報共有ができない |
製品導入後 | 国内外の3部門に導入し、情報が早く共有できるようになった |
住宅メーカーのある会社は、顧客からの反響に対して初動対応を行うまで平均で3時間以上かかり、失注が多い点が課題でした。そこで、課題解決のために『Sales Cloud』と『Account Engagement(旧Pardot)』を導入しています。
顧客からの反響を自動的にセールスフォースに取り込むことで、担当割り振りから反響確認、初動対応までを最速2分で行えるようになったとのことです。
導入製品 | Sales CloudAccount Engagement(旧Pardot) |
抱えていた課題 | 初動が遅く、失注が多い |
製品導入後 | 2つの製品を連携して「失注案件」への対策ができるようになった |
セールスフォース製品をうまく活用している企業がある一方で、「役に立たない」との声もあります。以下の記事では、セールスフォースへの口コミや活用に向いている企業の特徴を紹介しているので、あわせて読んでみてください。
>>セールスフォースは役に立たない?は本当か!?口コミや向いている企業の特徴を紹介
活用事例を見てわかるように、Salesforce(セールスフォース)の製品を活用して成功を収めた企業は多くあります。一方で「機能が多くて使いこなせない」「製品の連携が必要で複雑化しやすい」点も課題として考えられます。
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Salesforce(セールスフォース)の製品は国内でも人気が高く、多くの企業が導入しています。しかし、「機能が多くて使いこなせない」といった課題が生まれるケースもあるため、導入を検討する際には、基本的な活用方法や活用事例を知ることが大切です。
営業活動や顧客関係管理ツールにシンプルさや使いやすさを求めるなら、『GENIEE SFA/CRM』がおすすめです。この機会にセールスフォースだけでなく、さまざまな企業の製品を知って、自社の目的に合うものを見つけましょう。
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