「営業」と聞くと個人の能力が大事だと思われがちですが、もはや個人だけでは戦えなくなる時代が到来しました。個人の強みをチームに活かし、営業組織全体で利益を最大化させることが重要とされています。
しかし、日々の業務に追われ、営業組織としての体制をしっかりと整えられていない企業も多いのではないでしょうか。
本記事では、営業組織のあるべき姿を説明しながら、組織立ち上げのプロセスや
強い組織を作るポイントを解説します。強い営業組織に共通する特徴も挙げているので、ぜひ会社での強い組織の立ち上げに役立ててみてください。
営業組織とは?

営業組織とは、企業の製品やサービスを顧客に提供し、売上を上げるための組織を指します。営業活動を通じて新規顧客の獲得や既存顧客のフォローアップを行うなど、企業の成長を支える重要な役割を担っています。
チームとして営業活動をしますが、アポイントや商談、契約後のアフターフォローなど、あらゆるフェーズに担当者が振り分けられるのが特徴です。
営業組織のあるべき姿
営業組織のあるべき姿とは、個人プレーではなく
チームで安定して売上を出せる状態です。営業担当者が得た情報を個人の台帳管理にとどめず、会社の資産として蓄積・共有し、組織や会社全体で有効活用していく仕組み作りが必要になっています。
つまり、一人ひとりの知識をチーム全体で共有し、組織全体で同じ目標に向かって活動できる体制が整っていると、高い付加価値を提供できる
強い営業組織となります。そして強い組織の構築を実現するためには、コミュニケーションが円滑に行われていなければなりません。
組織全体で情報の共有が行われ、チームで成長を遂げる姿が営業組織のあるべき姿といえるでしょう。
営業組織改革が必要な理由
営業組織の改革が求められる理由は、主に以下の4つです。
- 人手不足
- 少ない人手でいかに効率良く活動できるか、営業活動の効率化が重視
- 働き方改革
- 個人の力に頼りすぎない、新しい組織作りが必要
- 市場競争
- 競合他社との差別化が重要
- 生産性向上
- 会社内で資産活用し、生産性の向上が必要
現在は少子高齢化で労働人口が減少したり、転職に対するネガティブなイメージが減りキャリアチェンジをする方が増えたりする時代で、営業活動の効率化が重視された新しい組織作りが求められています。
さらに、競争が激化した市場で商品の差別化を図り、DX化の遅れが原因となる低い生産性を改善すべく、情報の一元化と組織間での共有体制の構築が重要となっています。
強い営業組織の特徴

規模の大小はあれど、どの営業組織も課題を抱えているのが事実です。しかし、課題を解決して
強い営業組織となったチームには共通点があります。
ここからは、強い営業組織の特徴を4つ紹介します。
- ・営業プロセスが明確になっている
- ・目標と活動を共有している
- ・営業担当者を育成する教育体制が整っている
- ・個人が得た情報を組織の資産として一元管理ができている
順番に見ていきましょう。
営業プロセスが明確になっている
営業プロセスが明確になっていると、見込み客との商談からクロージング、契約後のフォローアップまでの一連のプロセスがわかりやすいため、営業の属人化を防ぎ再現性の高い活動を行えます。
担当者が何を行うべきかの理解がしやすく、効率的に活動を進められる点も、営業プロセスが明確になっていることによるメリットです。
プロセスの可視化により問題点の早期発見と改善が容易になり、組織全体の成果向上にもつながります。
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【関連記事】アカウント営業とは?ソリューション営業との違いやメリット、プロセスを解説
目標と活動を共有している
営業プロセスだけでなく、以下のような目標も組織全体で共有することで、各メンバーが自分の役割を理解できます。
- <共有すべき目標の具体例>
- ・見込み顧客数
- ・新規顧客数
- ・受注成約率
- ・アポイント件数
- ・受注件数・受注額
目標を設定したあとにチームに共有する体制を整えておくと、組織全体が一丸となって目標達成に向かって努力できるのです。その結果、個々のパフォーマンスを向上させる効果も期待できます。
営業担当者を育成する教育体制が整っている
冒頭の「営業組織のあるべき姿」ではチームで売上を出すことが重要だとお伝えしましたが、強い組織を作るためには個人の営業力育成も大きく関係しています。定期的な研修やセミナー、OJTの活用により、常に最新の営業技術や知識をもつ担当者が顧客の対応を行え、組織の底上げにつながります。
組織内で円滑なコミュニケーションを行いながら、営業担当者を育成する環境を整えましょう。
個人が得た情報を組織の資産として一元管理ができている
強い営業組織は、個人の営業担当者が得た情報をリアルタイムにチームに共有しています。そして個人が得た情報や知識、スキルを組織の資産として一元管理できているのが特徴です。
個人、組織で情報を分断させて会社内で競い合うのは、組織や会社としての強みをなくしてしまうことに過ぎません。担当者個人が客先で得た情報を一元管理し、会社の資産として活用することで、企業としての生産性向上に大きく影響します。
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【関連記事】営業リストの作り方 おすすめツールや作成のコツ、注意点を解説
強い営業組織を立ち上げるプロセス

以下の
5つのステップで実施することで、効率的に成果を上げられる営業組織を構築できます。
- 1. 課題を把握する
- 2. チームの目的・目標を明確にする
- 3. 営業活動を見える化する
- 4. 適切な人事評価をする
- 5. PDCAを回す
具体的な行動内容を確認していきましょう。
1. 課題を把握する
営業組織を強化するための
第一歩は、現在の課題を把握することです。現状の問題点やボトルネックを明確にすることで、具体的な改善策を見つけられます。
企業によっても異なりますが、以下のような課題を抱えている場合が多いのではないでしょうか。
- ・案件や顧客の管理状況
- ・営業プロセス
- ・情報共有の仕組み
- ・評価体制 など
ほかにも、どのような課題があるのかを洗い出し、チェックリストを作成して課題とその解決状況を
可視化することがおすすめです。
>>顧客管理とは?役割やCRM・MAとの違い、選び方まで解説
2. チームの目的・目標を明確にする
課題を把握したあとは、チームの
目的・目標を明確にしましょう。組織全体が同じ方向に向かって一丸となり取り組むための基盤となります。
目的とは「○○のために」という最終的に到達したい的であるのに対し、目標は目的を達成するための指標のことです。
目標は
SMART(具体的、測定可能、達成可能、関連性のある、期限のある)が良いとされています。この原則にもとづいて目標を設定し、組織全体で共有するようにしましょう。
また「
KGI」と「
KPI」という2種類の目標にも注目です。
- KGI:売上高や成約数、利益率などの最終目標
- KPI:KGIを達成するための中間目標
結果を評価するKGIと過程を評価するKPIのどちらも設定しておくと、より達成率を上げやすくなります。
3. 営業活動を見える化する
営業活動の
可視化とは、見込み客との商談からクロージング、契約後のフォローアップまでの営業プロセスや進捗状況、顧客情報、担当者を把握できるようにすることを指します。営業活動を見える化することで、以下のようなメリットがあります。
- ・問題点の早期発見と迅速な対応
- ・業務効率化
- ・組織全体のパフォーマンス向上
このように営業活動を見える化してチーム内で連携を図ることで、ノウハウの蓄積も期待できます。定期的なミーティングや部署を越えたミーティングを実施し、成果の最大化を実現させましょう。
4. 適切な人事評価をする
具体的で
公平な評価制度は、営業担当者のモチベーションに直結します。評価基準を明確にし正しく評価することで、営業担当者の成長を促せるのです。
また、適切な人事評価は、優秀な人材の流出を防げます。定期的なフィードバックを通じて各メンバーの
強みや改善点を把握し、個別に対応することを心掛けましょう。
営業の評価と聞くと「売上金額」に目が行きがちですが、実はそれだけが評価基準となるのではありません。大きく分けて、以下の3つの評価観点があります。
- 成果:営業実績(売上金額や受注率、リピート率、目標達成率など)
- 能力:営業職としての知識やスキル、対応力
- 姿勢:勤務態度や姿勢
結果だけでなく、過程や仕事に取り組む姿勢も評価することで、より
強い営業組織を作り上げられます。
5. PDCAを回す
組織の営業力を高めるには、
PDCAを繰り返し行うことも欠かせません。
- P:計画(Plan)の立案
- D:計画にもとづいた実行(Do)
- C:結果の評価(Check)
- A:改善点に対する対策(Action)
目的や目標を作成するだけで終わってはいけません。立てた目標や行動計画に対して、適切な行動ができていたかを振り返る必要があります。
万が一、課題が見つかった場合は、KPIの修正や再計画を行いましょう。このとき重要なことは、リーダーやマネージャーのみで共有しないことです。組織全体に結果や新しい施策を共有し、チーム全体で再度取り組むことが求められます。
また、うまくいった点のシェアも重要です。課題だけでなく達成した点や成果があった点を共有することで、組織全体のパフォーマンスが向上します。
強い営業組織を作るためのポイント

プロセスに加え、以下の
3点を押さえておくと、効率的に成果を上げる営業活動が可能となります。
営業ナレッジを共有する
組織全体で高い成果を生むためには、
営業ナレッジの共有が重要です。有益な情報や知識を個人に留めず全体で共有することで、各メンバーが自ら学ぶことができ、成長を促せます。ナレッジ共有のための仕組みを整備し、定期的な情報交換を促進しましょう。
組織全体のスキルレベルを向上させ、成果を上げやすくするためには、
成功事例だけでなく失注事例も共有することが大切です。
マーケティング部門との連携を強化する
変化が激しい市場で継続的な売上の成長を実現するには、営業ノウハウに加え、
有効なマーケティング戦略も欠かせません。
営業部門が行う提案内容も、変化が目まぐるしい市場のニーズに対応する必要があります。そこで重要になるのが、
営業部門とマーケティング部門の連携強化です。
両部門が連携することで、顧客のニーズを的確に把握し、効果的な営業戦略を立案することが可能となります。
部署の垣根を越えた定期的なミーティングや情報共有の仕組みを導入し、協力体制を整えていきましょう。
ITツールを活用する
営業活動の
見える化で組織全体が共通認識をもつには、
ITツールの導入が便利です。ITツールをうまく活用することで、営業の生産性を向上させる手助けができます。
営業活動で活用されるツールには、
SFAと
CRMがあります。
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個人の営業力に依存するのではなく、チームで安定して売上を上げられる組織こそが、営業組織としてのあるべき姿です。変化が激しいこの時代で、営業組織を強化することは生産性と売上の向上への鍵となっています。
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